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紹介:ゲノム配列解析ソフトウェア「Rfold」

2008年 4月 8日掲載

RfoldRfold HP : http://www.ncrna.org/software/rfold

 構造RNAの配列解析に、二次構造エネルギー的な塩基対の組みやすさを示す塩基対確率行列がこれまでよく使われてきました。近年、高等真核生物においてタンパク質をコードしないRNAが大量に転写されていることがわかり、これらのRNAの配列解析研究をするために、非常に長いゲノム上の領域に対して、(塩基対間距離がW以下に制限された)局所的な塩基対確率を求める方法の必要性が増しています。 従来このような確率を計算するプログラムには、非現実的に単純化されたモデルを用いるものや、近似的な計算手法を用いるものしかありませんでした。
 Rfoldは、二次構造のエネルギーモデルに基づき局所塩基対確率を近似なしに計算することができる初めてのソフトウェアです。配列長をNとしたとき、RfoldはO(NW2)の時間計算量と、O(NW2)領域計算量で局所塩基対確率の計算を行います。
さらにRfoldには、近年その有効性が確かめられてきている、期待精度最大化(Maximal Expected Accuracy)法に基づき、二次構造を予測するアルゴリズムが実装されています。

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