2008年12月22日掲載
12月3日(水)〜7日(日)に国際的なタンパク質立体構造予測コンテストである「CASP8(8th Community Wide Experiment on the Critical Assessment of Techniques for Protein Structure Prediction)」ミーティングがイタリアのサルディニアで開催されました。CASP8では、5月初旬から約3ヶ月にわたり約130問のターゲット(タンパク質配列)が公開され、参加者らは各ターゲットに対して予測を行いました。今回のミーティングでは、タンパク質立体構造予測に関わっている研究者が世界各国から一同に介し、コンテストの結果や成果報告に対する活発な議論が行われました。
CASPの主目的は、タンパク質立体構造予測分野における最新の手法が可能/不可能であることを客観的な評価を行うことです。CASP8では、以下の8つの部門が設けられ、予測法の評価や議論が行われました。
比較的易しい問題(既知構造の配列と類似性を示す配列)の立体構造を予測する
難しい問題(既知構造と有意な類似性を示さない配列)の立体構造を予測する
テンプレート構造の精密化を行う
ドメイン領域を予測する
ディスオーダ領域を予測する
接触している残基を予測する
予測構造の良し悪しを評価する
生物学的に意味のあるリガンドの結合部位を予測する
CBRCからは、CBRC-DP_DRチーム(野口、山田、清水、廣瀬)がドメイン境界予測およびディスオーダ領域予測、CBRC_POODLEチーム(廣瀬、清水、野口)がディスオーダ領域予測部門に参加しました。CBRC-DP_DRチームは、両部門で上位の成績を収めました。CBRC_POODLEチームは、非常に興味深いターゲットに対するディスオーダ予測において評価を受け、登壇発表を行いました。