岡田: CBRCに来て感じるのは、ディスカッションが多いことです。お茶を飲みながら、ご飯を食べながら。大学教授レベルの人たちが、密度の濃い話しをしている。多様な分野の専門家が集まっているメリットだと思いました。
松浦: 大学では、トップレベルの研究者同士が話すところをあまり見ませんものね。
岡田: 隣の研究室くらいならあっても、研究室が離れていたりして違う分野の研究室の人と話し合うのはなかなか難しいんだと思う。
池田: そのディスカッションに、学生も入っていけるのがCBRCの良さかと思っています。研究者と学生の距離が近くて、さまざまなアドバイスを受けることができますし。
松浦: CBRCはそういう方とフランクに付き合うことができる。「飲みに行くか」なんて誘われて(笑)。
岡田: ただ、ディスカッションのレベルが高いのは大変。雑談にも下調べが必要で(笑)。
金: それはありますね。皆さんの時間を無駄にしてしまわないか、と躊躇することも。
岡田: 逆に言えば、専門家同士の話についていけるくらいに自分を高めていこうというモチベーションにつながっています。CBRCに来てから、発表でも、資料提出でも、「学生レベルではなく、より高い目標を」という気持ちになりましたから。また、多くの分野の方とのネットワークを作ることで、将来的に研究を進めていく上での人脈を作れるというメリットもありますね。
池田: 研究の自由度が高い、というのもメリットですよね?
岡田: そうですね。CBRCで嬉しいのは、さまざまな分野のセミナーを毎週聞けることでした。徒歩で30秒の範囲で。知らないテーマも含めて、高いレベルの情報に触れられることは大きいです。
徳永: 施設・設備の充実ぶりは、非常に優れていると思います。研究に使えるコンピュータも、大学には無いような世界有数の性能を持っていますし。
池田: そのコンピュータを、研究者だけでなく私たち学生でも使えるところがすごいですよね。専属のSEさんが面倒を見てくれているので安定した利用ができるため、研究の効率はあがります。
徳永: CBRCのスパコンで算出した結果と、大学の研究室にある小振りだけど少し早いコンピュータで出した結果を比較ができることも、研究を進める上では有効だと思っています。
金: コンピュータ以外でも、研究環境としては快適です。CBRCには、トレーニング施設や、休憩場所まである。研究者の健康、ということを考えた施設だと思いました。
松浦: ただ、大学と違って建物の開閉時間が決まっているのは、ちょっと…。
徳永: 確かに、時間のことを言えば、通うのにかかる時間も含めると、研究時間が短くなってしまうかも、という一種の「焦り」を感じることはありました。
松浦: もちろん、その時間内で自分のすべきことをしっかり行う集中力があれば、研究環境としては最高だと思っています。
岡田: CBRCで研究するなら、本人のガッツ−やる気と集中力−は必要ということですね。